こしだ会計事務所

ビジネスを始める時に知っておくべき最低限の税金、節税や借入の知識をわかりやすく解説

Knowledge is power. - Francis Bacon

知は力である。 - フランシス・ベーコン

 

 

こんにちは!もやもや悩み会計士の「こしだ」です。

 

あなたがビジネスを始めるなら、是非に知っておくべきと思われる税金、節税、そして借入などのお話を簡単にお伝えしようと思います。

 

・ビジネスを始めるけど、税金や借入などの事は全然わからない

・だけど、どこから手を付けてよいかもいまいちピンとこない

 

 

そういう方は、是非にこのブログを読んで、ざっくりで良いので最低限の知識を身に着けて、自身を持ってビジネスを進めていってください。

 

1.税金

 

一口に税金といっても、いざビジネスを始めるといろんな種類の税金と関わらなければならないことになります。

 

(1)所得税・住民税(法人・個人共に)

・利益に対して課税

 

ビジネスから利益が出ると、その利益に応じて税金を払う必要があります。

 

個人事業主の個人所得税は利益が増えれば増えるほど税率が高くなります(累進課税)。5%から始まり最大で45%となります。

 

所得税は、国(税務署)に支払う税金になりますので、これとは別にあなたが住んでいる市町村に住民税を一律10%支払う必要があります。

 

 

株式会社などの法人の所得税(法人税)は基本は一定で、住民税も含めて30%くらいだと思ってもらって良いです。

 

・利益の計算の仕方

 

売上から仕入などの原価を引いて粗利益を出して、そこから経費を引いたものが利益です。

 

その利益に対して、上記で説明した税率を掛けて税額を計算します。

 

 

個人事業主の場合は、利益から一定の額をマイナス(控除)してから税率を掛けます。

 

 

下記で、利益の計算をする際に気を付けないといけないことをお伝えしていきます。

 

 

・個人事業主は、自分の給料を経費にできない

 

株式会社などのような法人化をしていない個人事業主の場合は、事業主が自分に払った給料を経費とすることができません。

 

ですので、給料を払う前の利益をもとに所得税の計算がなされます。

 

 

一方で、株式会社などでは、社長や役員に対する給料である役員報酬を経費とすることができます。

もちろん、法人税の上では経費になる一方で、個人の所得税が発生することになります。

 

・減価償却

一つで30万円超える資産を買った場合には、これを1年で経費にすることはできません。

例えば乗用車の新車ならば6年、パソコンなら4年などの年数で、数年に分けて経費にいれることができます。

 

ですので、店舗経営をする時などには、最初に店舗の内装や空調などの工事で現金が数百万単位で出て行ったとしても、

15年などの長期間で分けて経費計上するケースが多いので、

 

お金は出ていって残っていないけど、所得税の計算上は利益が出てしまっているので、

お金はないのに所得税を払わないといけない、というケースも出てきます。

 

(2)消費税

1年間の税込み売上が1千万円を超えた場合には、翌翌年から消費税を税務署に支払わないといけなくなります。

もしくは、上半期6カ月の売上もしくは給料の額が共に1千万を超えている場合は、翌年から消費税を支払う必要があります。

 

消費税の仕組みについてはこちらをご覧ください。

超わかりやすい!右手と左手を使って、税務署に支払う消費税の計算を理解しませんか

 

消費税は、あくまでもお客さんから一時的に預かった税金という理屈の上に成り立っていますし、

そう思ったほうが税金を納める時に気が楽だと思います。

 

インボイス制度についてはこちらをご覧ください。

中小企業(課税事業者)のインボイス制度対応! 5分でスッキリ!インボイス制度のモヤモヤが晴れる簡単解説。

 

(3)源泉所得税

従業員の給与などから従業員などの所得税を預かって、それをそのまま税務署に払う必要があります。

 

これも消費税と同様に、税金を一時的に預かっているものです。

 

2.金融機関からの借入

ビジネスには良い時と悪い時が必ずあるので、銀行などの金融機関からの借り入れを上手に使うことができれば、

より生き残りやすくなります。

 

(1)日本政策金融公庫

国の金融機関なので、民間の金融機関に比べてお金が借りやすいです。

創業融資という枠もあります。

 

(2)保証協会

民間金融機関からの事業者の借り入れに対して、保証をしてくれる国の機関です。

もし貸し倒れることになったとしても、8割程度を保証協会が立て替えて返済するので、民間金融機関としてはリスクが高い零細企業にも融資しやすくなります。

 

一方で、借入をする事業者は、金融機関に支払う金利とは別に1%~2%程度の保証料を保証協会に支払うというコストを負担することになります。

 

(3)信用金庫

純粋な民間営利団体とは少し異なる立ち位置にあるので、事業歴が短くても比較的借り入れをできる可能性が高いです。

 

日本政策金融公庫の次には、地域の信用金庫にぜひアプローチしてみてください。

 

(4)地方銀行

地方銀行は、信用金庫とは異なり純然たる営利企業です。

 

保証協会の保証を付けずに金融機関がリスクを取って貸し付けを行うことを、一般的にプロパー融資といいます。

 

社歴の浅いビジネス事業者が、プロパー融資を受けるのは少しハードルが高いです。

 

 

ですので、地方銀行から最初に借り入れをする際には、プロパー融資でなく保証協会の保証が着いた融資となるケースが多いです。

 

 

ただし、プロパー融資が無理という訳ではありません。順調に成長をしている事業者ならプロパー融資も可能です。

 

(5)都市銀行

三●●●J銀行などのことです。

 

社歴の浅い零細企業は、まず相手をしてもらえませんので、これで説明を終わります。

 

3.節税

とてもスマートで合理的な節税方法がいくつかありますので、ご説明しておきます。

 

(1)小規模共済

あなたの将来の退職金を国の機関に積み立てるものです。

 

年間84万円まで利益から差し引くことができます。

 

 

いざとなれば積み立ての範囲内でお金を借りることもできるので、自営業者にとてもフィットするツールです。

これは、生命保険や地震保険の控除などと同様に、事業主個人の所得税の控除項目となります(事業の経費ではなく)。

 

(2)倒産防止共済(セーフーティネット共済)

年間240万円を事業の経費にすることができます。ただし、支払った累積合計は800万円が上限です。

ですので、満額をかけていた場合には、800万円÷240万円=3.33年となるので、4年目で上限に達します。

 

もしもあなたのお客さんが倒産して売掛金などの債権の回収ができなくなった場合に、支払った額の10倍までの金額の借入を受けることができる、国の共済制度です。

 

顧客の倒産時のリスクを抑える機能はもちろんですが、とても節税効果が高い支払いになります。

 

 

小規模共済と同様に、顧客の倒産がなくても支払額の範囲内で借り入れを受けることもできますので、

資金繰りが不安定な零細企業にピッタリの節税方法です。

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